ミレニアルズのクレジットカード離れ 63%が所有せず

 米国人の18歳から29歳の“ミレニアルズ”と呼ばれる世代の内、半数を超える63%がクレジットカードを所有しておらず、1枚所有が23%、2枚所有しているのはわずか6%であることが、金融関連の出版社バンクレート(Bankrate)と市場調査会社のプリンストン・サーベイ・アソシエイツ・インターナショナル(PSRAI)の最新の調査から分かった。
 この世代は、米国のこれまでの世代で学力がもっとも高く、高学歴であるが、所得が少なく経済的に恵まれない世代だと言われている。
 さらにクレジットカードを何枚も所有し買い物を続けた結果、借金を抱える親世代を見てきたミレニアルズは、クレジットカードを負債への第一歩と捉えている傾向がある。これに対し、ファイナンシャルプランナーのサム・マクファーソン氏は「クレジットヒストリーをきちんと作るため、またライフスキルとしても、カードを作り返済をすることは重要だ」と指摘し、「いいクレジットスコアがあれば、将来車や家を購入するときに利子率で優遇される」とも説明した。借金をすることを恐れるミレニアルズに「カードを1枚だけ作り、毎月必ず返済する。何枚も短期間で作らない」ことを同氏はすすめている。
 また、ピュー・リサーチセンターが行った調査では、世帯主が35歳以下の家庭の2011年の所得は、1984年の同様の生活水準の家庭より、68%も所得が少ないという。しかし、学費は年々高騰しており、高額の学生ローンを抱える人が多い。