気象情報サービスのアキュウェザーがこのほど発表した「2015-16冬季気象予報」によると、現在観測されているエルニーニョ現象は、これから冬にかけて続く可能性が高く、米北東部は暖冬が予想されることが分かった。
エルニーニョ現象とは、太平洋東部の赤道海域で海面水温の上昇が続く現象で、ことしは過去50〜60年のうちで最も広範囲に広がっているため、一部の気象専門家は「ゴジラ・エルニーニョ」と呼んでいるという。この現象のため、太平洋側の暖気が北部から押し寄せる冷気を押し返し、冬の間に零下の気温を記録する極寒の日は少なくなるだろうと考えられているが、同サイトの気象専門家は「初冬は暖冬だろうと予測できているが、年明け2〜3月がどうなるかはまだ明確に予想できない」とも述べている。ことし2月の気温は、ニューヨーク、ペンシルベニア州に加え東海岸にある6州で、同サイト観測史上2番目に寒い2月を記録した。
ゴジラ・エルニーニョによる暖冬は、全国的にみると、南部とカリフォルニア州では豪雨や山間部の降雪が予想され大規模な土砂崩れの恐れがある一方、降雪が少なくなると予想される北東部では、水不足の心配があると同サイトは懸念している。