イスラム女性が虚偽と告白 トランプ支持者による嫌がらせ

 14日付のエーエム・ニューヨークによると、ニューヨーク市警察(NYPD)は同日、次期米大統領に選出されたドナルド・トランプ氏の支持者から嫌がらせを受けたと虚偽の報告をした、イスラム教徒の女性(18)を逮捕したと発表した。
 ニューヨーク市立大学バルーク校で企業家精神などを学ぶヤスミン・シウィード被告は1日、地下鉄6番線の23丁目駅で、北方面行きのホームで電車を待っていたところ、酒に酔ったとみられる3人の男から「テロリスト」と呼ばれるなどの嫌がらせを受けたとNYPDに報告していた。また、男らが「ドナルド・トランプ」と叫びながら、被告が着用していたイスラム教徒の女性が顔を隠すために身に付けるスカーフを剝ぎ取ろうとしたとも話していた。
 最近の不安定な政治情勢を起因とするヘイトクライムが多発していることを受け、事態を深刻に受け止めたNYPDヘイトクライム対策本部が捜査したところ、度重なる取り調べに対し、被告は報告が虚偽であることを認めた。被告は虚偽の報告および公務執行妨害の罪で起訴された。
 被告は友人と酒を飲み、門限を守れなかったことを家族に隠すため、事件をでっち上げたとNYPDに述べている。
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