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2007年11月18日

極真空手に一日入門!
チャレンジ2

 皆さんからの熱いご要望にお応えして(!?)帰ってきました「ハルカが行く」。このコーナーでは、本紙編集記者ハルカが何でもかんでも体験レポート致します。前回のサーフィン体験に引き続き、今回おじゃましたのは5番街38丁目にある国際空手道連盟極真空手会館。極真空手といえば、初めてフルコンタクト(直接打撃)制を大会に取り入れた、地上最強の空手。殴り合いの喧嘩さえ経験のないハルカが、いざ挑戦!
極真空手に一日入門!  道場に辿り着いた私を迎えてくれたのは五来克仁師範。極真空手の創始者である故大山倍達総裁(1923〜94)が他界される前、最後に指名した国際部部長で、日本国外の支部を総括する国際委員会事務局長です。「今日はビシビシ行きますよ!」と笑顔の師範に、私の笑顔は引きつります…。
 今回、私が参加したのは白帯から黒帯まで、全てのレベルの門下生が集まる稽古。白、橙、青、黄、緑、茶と、級が上がっていく毎に帯の色は変わり、初段で黒帯となります。
 さて、無級の私はもちろん白帯。道着を貸りて、いざ出陣!と思いきや、道着の着方が分からない! 早速パニック。左と右、どっちが上に来るの!? ロッカーの壁に貼ってある写真で確認。ふむふむ。左が上なのね。何の疑いもなく、蝶々結びで帯を締めていたところ、門下生ティナ矢鍬さんが登場。「蝶々結びもかわいいけど、帯はこう締めるといいですよ」と、私の間違いを否定せず、優しく丁寧に正してくれました。ティナさんは空手を始めて3年になる茶帯二級者。「空手は自分との戦い。続けることで、肉体的にはもちろん、精神的にも強くなりました」と言います。
 稽古の時間も近づき、早速道場へ。極真の挨拶「押忍(オス)」の掛け声と共に入場。「押忍」というのはその字の如く、刃という武器を心の力で押え忍ぶこと。尊敬、感謝、忍耐という精神があるのです。
 続々と門下生が集まる中で、何が始まるんだろう…と心臓はバクバク。普段からこれといった運動を何もしていないので、せめて準備運動だけは! と、念入りにしておきます。そんな私の隣には、空手歴17年、黒帯二段のスラウェック・ワス先輩が。スラウェック先輩は、その才能を五来師範に見出され、内弟子として毎日稽古に励んでいる熱きファイター。同道場でインストラクターも務めており、2007年USスーパーヘビーウェイトのチャンピオンでもあります。そんな先輩が横に付いてくれるので一安心(?)。「最初は先輩たちを見て、動きについていくことが肝心だよ」とのアドバイス。でも大丈夫かなぁ、私。
 ついに稽古の始まりです。礼に始まり、礼に終わるのが武道。ありがとうの感謝の気持ちや、相手に対する思いやりを大切にします。
極真空手に一日入門!
 黙想で精神統一。気持ちを落ち着けた(1)後、それぞれの位置について準備体操。本稽古に入る前から、体力の消耗を感じ始める…。
 身体を慣らしてきたところで、突きと蹴りの基本稽古。立ち方、拳の握り方からしてヘンテコリンな私に、スラウェック先輩が手取り足取り、優しく教えてくれます(2)、(3)。突き、手刀、蹴りには様々な種類があって、動きについていくのに精一杯。限界を感じ始め、ヘトヘトになっていくところで「気合いを入れて! 声出して!」という師範の声を耳に一心不乱で動いていると、自然と腹から声が出てくるもの。もちろん、頭の中は真っ白。目の前のこと、身体を動かすことだけに集中していると、邪念がドンドン飛んで行きます(4)。ぜぃぜぃはぁはぁ呼吸が荒くなっている私に、「大きく息を吸って、ゆっくりと深い深呼吸をしたほうが落ち着ける」とスラウェック先輩。極限の状態での冷静沈着な対応を学びます。
極真空手に一日入門!
 稽古は型の練習、防具をつけての組手へ。スラウェック先輩に精一杯の力で突きと蹴りを浴びせる私(5)。意外とストレス発散になるかも!? なんて思っていたら、立場は逆転。今度は私が受け身の番。本気の半分も出してないんでしょうが、先輩の突きに蹴りは重いよぉ…。
 そして道場の中央に全員が集まり、自由組手へと移ります。真剣な戦いを見守る門下生たち。「頭で考える前に自然と体が動くんです」と言うのはティナさん。組手は相手とのコミュニケーション。身体全体で相手を見て、そして知ることができるんですね。
 うわぁ、すごいなーと白熱の勝負に感心しているところで、「次、ハルカさん」という師範の声。へっ!? 私? ということで、黒帯三段の後藤芳輝先生に戦いを挑むことになりました。がっ、まるで鋼鉄に打ち込んでいるかのように、突いても蹴っても歯が立たない。必死に攻撃を与える私に、笑顔で応える後藤先生(6)。惨敗です。
極真空手に一日入門!
 最後に整理体操(7)をして再び黙想。道場訓を読み上げ、そして礼(8)。師範や先生方一人ひとりと握手をして、感謝の意を表します。雑巾がけ(9)を行い、稽古は終了。
 何度も転びながら雑巾がけをしている最中、そこにいたのは忘れかけていた日本の精神文化、武道文化を思い起こす自分。過酷な稽古をやり遂げる上で必要な忍耐力、そして稽古の中で培われる精神力と礼儀の心。押して忍び、力をつけていくことの強さを実感しました。〈精神を研ぎ澄まし己を知る〉。社会に出てから、日常生活の中ではなかなか得る機会のなかった教えを学びました。師範、先生、先輩方、どうもありがとうございました。押忍。
極真空手に一日入門!
●取材協力
 国際空手道連盟極真会館 ニューヨーク支部
 海外で唯一の国際空手道連盟極真会館本部直轄支部。NY、NJ地区には4つの道場を持ち、通常稽古の他、型稽古、技術稽古、子どものクラスも開講している。門下生随時募集中。

編集後記
中高時代以来の充実感

 押忍。中高の青春時代かのように純粋な気持ちで何かに打ち込むってのを久しぶりに味わいました。それにしたって、肉体的にも精神的にも強い皆さんは、優しくて懐がでかい! ちなみに、近年稀にみる筋肉痛に5日間ほど襲われてます。
 〈告知〉ハルカに体験して欲しいものがありましたら、info@dailysunny.comまでお寄せ下さい。

先生プロフィール

極真空手に一日入門! 五来克仁(ごらい・かつひと)師範
国際空手道連盟極真会館 国際部長兼ニューヨーク支部長

 茨城県水戸市出身。大学時代から全日本選手権をはじめ国際大会で活躍。また指導員として日本、海外での指導に関わる。94年2月故大山総裁より米国支部長に任命される。同年11月に国際部部長、国際委員会事務局長に着任。平和な世界を実現するため、空手の稽古、大会や演武会の主催を活動の要として取り組む他、世界中で極真空手道の普及活動を行っている。




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