5日付の米ニューヨークタイムズ紙によると、世界中の通信データ帯域幅の半分は、わずか1%のモバイルユーザーが占めており、10%のヘビーユーザーが 90%の帯域幅を使用していることがわかった。イギリスの調査会社アリエソ社が110万人のモバイルユーザーを対象に調査によって明らかになった。世界第3位の人口を誇る米国、特に米アップル社製品の需要が著しく高まるニューヨークでも注目が集まる。
調査によると、データ通信量のユーザー間における隔たりは年々増加しており、2009年には3%のヘビーユーザーが通信量の40%を占めていたのに対し、現在の占有率は70%に増加。使用頻度の多いユーザーの64%がラップトップ・パソコンを、3分の1がスマートフォンを、3%がアップル社のiPadを使用しているとのこと。
また世界中で使用されている61億台の携帯電話のうち、スマートフォンの割合は13・2%だが、欧米市場ではその割合が30%にも膨れ上がる。携帯機器のデータ通信能力向上に比例して帯域幅の占有率も増えるため、今後は必然的にデータ通信量が急増すると見られる。アップル社の最新モデル「iPhone4S」利用者は、同社が08年に発売した「iPhone3G」の利用者に対し、2・5倍以上のデータ通信を行っているという。2016年までに移動体のデータ通信量は10倍になると予測され、通信各社への対応圧力が高まる見込み。