過度な警備に 苦情殺到 ビヨンセさん出産の病院で

 米人気歌手ビヨンセ・ノウルズさんが7日、女児ブルー・アイビー・カーターちゃんを出産したマンハッタン区アッパーイーストのレノックスヒル病院では、厳重すぎる警備により迷惑を被ったとして、他の患者らから苦情が相次いでいる。
 同院の産科病棟では、ノウルズさんが入院手続きをする時点から通路を大型のパーティションで仕切り、盗撮などを防ぐためすべての窓および監視カメラまでもテープで覆い隠すなどの厳重警備体制を取っており、ある患者は「まるで大統領が来ているかのようだった」と語った。
 昨年末に未熟児を出産したロズ・ナッシュ・クーロンさんは、「監視カメラを覆い隠せば他の赤ちゃんの安全が確保されなくなる」と抗議。夫のニールさんは新生児集中治療室(NICU)に危険な状態にある我が子の面会に訪れる際にも、度々監視員に止められたという。
 また、出産直後の我が子に対面するため病院に駆け付けた父親のエドガー・ラミレスさんは、新生児室に入るまでに3時間も待たされ、貴重な瞬間を逃したという。「まるで囚人扱いだ」とラミレスさんは怒りを露わにした。
 病院側は「できる限り混乱を避けるよう配慮した。すべての患者のプライバシーとセキュリティを確保している」と回答。ノウルズさん側はこれらの苦情についてコメントしていない。