クリスティー政権に関する宣伝広告 「必ずしも信頼できない情報」NJ州

 ニュージャージー州のクリスティー知事が政権を担って以降の活動成果を、政府支持団体の広告により事実と異なる側面から伝えられていることが分かった。政界に関する事実分析を行うPolitiFact New Jerseyが8日の記事で発表した。

 税金および財政支出の改革を支持する団体Committee for Our Children’s Futureは、テレビ広告でクリスティー氏が就任した当時の同州の状況を「全米で最も税金が高く、近隣州のうち失業率は最高」と表し、その後動画サイトユーチューブで「11年間で最高の雇用増加率となった」など、クリスティー政権の活動成果を伝えた。 

 PolitiFact New Jerseyは、当時の同州の税率12・2%は、ニューヨーク州の12・1%、コネチカット州の12%を上回るとの分析をもとに「間違った情報ではない」としながらも、「税金の高さ」は統計に含む税金の種類により大きく変わり、必ずしも信頼性のおける数字ではないとするほか、「近隣州で最高の失業率」についても、北西部全体を含めればロードアイランド州の11・8%が同州の9・8%を上回るとした。

 一方、民主党支持団体One New Jerseyは昨年7月、同州の雇用率はクリスティー氏の就任後低下したと発表したが、PolitiFact New Jerseyの分析によると、同氏は就任後、昨年5月の時点で6400件の雇用を生み出しており、同団体の発表の信憑性を疑問視した。