ニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長は8日、同市の児童扶養強制プログラム事務局(OCSE)が2011年度、過去最高の7億3100万ドルを回収したと発表した。
同プログラムは非親権者から児童への養育費を強制回収することにより、親権者世帯の生活向上を図ることを目的としている。回収金額の91%が親権者に直接 提供され、17万5000世帯に平均4000ドルが支給される。昨年の回収額は前年同比4・45%増で、ブルームバーグ氏が市長に就任した02年当時と比 較して53%の大幅な回収率増加となった。
ブルームバーグ氏は「(非親権者である)父親が子どもの生活に関与することで、単親家庭の生活を向上させ、25万人の児童の生活を支援することができた」と今年度の成果を述べた。
また、会見に同席した同市の人的資源管理局(HRA)のロバート・ドアー局長は「養育費の問題は、同市の低所得者生活支援プログラムの鍵である」とし、「非親権者である父親が子どもに対して精神的および経済的な支援を行うことが、貧困から児童を救う」と語った。
非親権者で、子どもの母親に養育費を支払っているジャズウォル・ステュアートさんは会見で、「最初は養育費の支払いが苦痛だったが、同プログラムにより多大な保護を受け、父親としての自覚を持つことができた」と語った。