ニュージャージー州議会が優先検討事項とする最低賃金の引き上げ法案について、下院労働委員会は23日、方策の検討を実施した。同法案が採用されれば、現在の時間給7・25ドルから8・50ドルに引き上げられ、3年ぶりの大幅引き上げが実現する。
下院議長のシエラ・オリバー氏および上院議長のロバート・スウィーニー氏をはじめとする同法案を推進する民主党両院議員らは、賃金の引き上げにより多くの家庭を貧困から救い、支出を促すことで経済の活性化を目指すとしている。
同州のクリス・クリスティー知事は、民主党の議案詳細を受けたうえで検討すると回答。
一方、事業経営者側は「解雇数を増加させる」「同州における事業展開を困難にする」など、否定的な姿勢を示している。また、最低賃金諮問委員会では、不況 による同州へのインフレの影響が比較的少ないほか、ニューヨーク州およびペンシルベニア州の7・25ドルなど近隣州との調和も取れているとし、賃金引き上 げの必要性を否定している。
その他の近隣州では、コネチカット州が8・25ドル、マサチューセッツ州が8ドル。ニューヨーク州は7・25ドルから8・25ドルへの引き上げが検討されている。