世界を股に活躍するバイオリニスト五嶋龍さん(23歳)のリサイタルが20日、音楽の殿堂カーネギーホールで行われた。約600ある客席はほぼ満席となる盛況ぶりで、日本が生んだ〝天才バイオリニスト〟の人気の高さをあらためて証明する形となった。
五嶋さんはピアニストのマイケル・ドゥセクさんと共に、プロコフィエフのバイオリン・ソナタ第1番ヘ短調や、ベートーベンのバイオリン・ソナタ第2番イ長調などを披露。重厚感ある響きや軽快なリズムなど、節によって表情を変える魅惑的なパフォーマンスに、多くの観客が酔いしれた。
日本人の友人に勧められ来場したマンハッタン区在住のマイケル・トゥーリーさんは、「若さに満ち溢れたエネルギッシュな演奏に心打たれた。クラシック音楽にあまり馴染みがなかったけど、ハマりそう」とコメント。また別の女性は、「何と言っても、楽しそうに演奏する彼の表情が良かった。本当に贅沢な時間が過ごせた」と絶賛した。