カーネギー公演 加藤登紀子さんら

カーネギー公演〝音楽が繋ぐ絆〟 加藤登紀子さんら、被災地支援で

公演後の会見で被災地への思いを語る加藤登紀子さん(photo:Tome)


 実力派歌手として、長年にわたり日本の音楽界を牽引してきた加藤登紀子さんと日米の合唱団約300人が9日、音楽の殿堂カーネギーホールで東日本大震災の復興支援を目的としたチャリティーコンサートを開いた。

 名古屋から参加したコールフロイデとキンダーコール鳩笛の会は、「アヴェ・マリア」や「野ばら」など世界の名曲を、相模原から来た「名前のない合唱団」は、日本の童謡をゴムボールのパフォーマンスとともにそれぞれ披露した。

 また、ニューヨークを拠点とする日本クラブ女性コーラス部は東北の民謡や「ニューヨーク・ニューヨーク」を歌い、会場を盛り上げた。

 特別ゲストとして最後に登場した加藤さんは、「百万本のバラの花」や「愛の讃歌」「ダニーボーイ」など往年の名曲を熱唱。さらに、昨年3月に発生した震災から6日後に被災地を思い作ったという「今どこにいますか(Are You Safe Now?)」を歌い上げると、観客からはひと際大きな拍手の波が沸き起こった。

 またフィナーレには、さまざまな国籍を持つ国連職員から成る合唱団と共に英語で「アメージング・グレース」を歌い、観客に大きな感動を与えた。

 チャリティーコンサートを終えた後の記者会見に応じた加藤さんは、「ニューヨーク公演を通し、世界が日本を思ってくれているということが伝わった。音楽を共有することで、みんなが繋がったと思う」と述べ、今後もみんなが一丸となる〝合唱〟を通して、持続的な被災地支援を行っていきたいと意欲を見せた。