福祉団体に在外公館長表彰

ハミルトンマジソンハウス 福祉団体に在外公館長表彰 在米邦人の〝心のケア〟で

 在ニューヨーク日本総領事館は、在米邦人にメンタルヘルスサービスを無償で提供するなど、社会福祉の向上に寄与したNPO法人ハミルトンマジソンハウスの功績を称え、在外公館長表彰の授与を決定。19日、マンハッタン区の総領事公邸で式典を行った。

 同団体は1983年、米国北東部において初めて日本人のための外来メンタルヘルスクリニック「日米カウンセリングセンター」を開設。米国において成功を夢見てきた留学生やアーティスト、家庭内暴力を受けた女性、精神の不調に悩む駐在員やその家族などに、日本語カウンセリングを提供するなど、ニューヨークにおける日系コミュニティに多大に貢献した。現在でも、年間約100人の日本人が〝心のケア〟を求め、同クリニックを訪れる。

 日米カウンセリングセンターを開設し、同施設でカウンセラーとして勤務する松木史氏は、米中枢同時テロ後に在米邦人のサポートや、東日本大震災の際には南三陸町に職員を派遣し、1カ月のボランティアを行ったことなどの活動内容を報告、「ハミルトンマジソンハウスの支援がなければここまで来れなかった」と謝意を述べた。同団体のエグゼクティブ・ディレクター、マーク・ハンデルマン氏も「日系団体が我々の活動に協力的だった」とし、今後も継続的に在米邦人のサポートをする構えを示した。

表彰状を手に笑顔を見せる(左から)松木史氏、マーク・ハンデルマン氏、廣木重之総領事=19日、大使公邸(photo:Mizunuma)