タクシー・リムジン委員会(TLC)は19日、呼び寄せタクシー(リブリーキャブ)の路上乗車の可否に関する審議を行い、賛成7、反対2で可決した。
現在、マンハッタン区内のミッドタウンやダウンタウンで路上乗車できるのは、通称「イエローキャブ」と呼ばれる黄色いタクシーに限られている。イエローキャブの所有者もしくは運転手は市に高額を支払い、メダリオンという営業許可書を取得し、客を路上乗車させることができる権利を持つが、このほどTLCは、メダリオンを持たない呼び寄せタクシーが、アッパーマンハッタンの東96丁目以北と西110丁目以北、そしてマンハッタン区以外の4区(空港は除外)でイエローキャブと同料金で、客を路上乗車させることができるという案を可決した。市は6月から約1万8000万のメダリオンをリブリーキャブに配布する見通し。
同市のマイケル・ブルームバーグ市長とTLCは、「マンハッタン区以外のエリアでもタクシーを捕まえることができ、タクシー利用者にとってさらに便利になるうえ、市の経済活性化にも繋がる」と主張する。
だが、イエローキャブの運転手たちはメダリオンの価値が下がるとし、同案に反対。メトロポリタン・タクシー業者委員会のマイケル・ウォロゾ氏は「客を路上乗車させる権利を我々に与えた市が、今やその特権を奪おうとしている」と憤る。
また、身体障害者団体もタクシー内に車椅子を乗せる設備がないとして、ニューヨーク市を提訴している。