NY市が22万5000ドル回収、指定地区に違法看板で
歴史的風土の保存指定地区となっているマンハッタン区ソーホーの建造物に掲げられた違反広告を巡る問題で、4日、屋外広告会社コロサル・メディア・グループと、同地区内にあるビルの所有者がニューヨーク市に罰金22万5000ドルを支払い、和解した。同額は、違法看板に課された罰金としては過去最高額。
ランドマーク保存委員会会長のロバート・ティアニー氏は、「広告主は7年間も法律を無視し続け、委員会の許可無く指定ビルの壁に20種類以上の看板を取り付けた」と指摘。また、法務局副法人顧問のメラニー・サドク氏は、この高額な罰金が指定地区保存に関する法律を軽視する広告会社への警告メッセージであるとし、今後も厳しく取り締まる意向を強調した。
だが、今回の判断についてコロサル・メディア・グループの弁護士は、罰金を払ったが有罪を認めたわけではない、とコメント。また、ブロードウェイ598番地のビル所有者の弁護士であるデビッド・シンガー氏は、「ビルの所有者は建物の壁を貸し出しただけで、法には触れていない。壁の貸し出しが禁止となれば収入が減る分、賃貸料を引き上げないといけない」としている。
歴史的建造物指定地区の看板広告は市から許可を得る必要があり、町の景観を損なわないものに限り設置が認められている。