新ITビジネスが続々誕生 NY市で急成長
ニューヨーク市で新しいITビジネスが次々と誕生し、同分野の成長率が全米一だったことがこのほど、公共シンクタンク、センター・フォー・アーバン・フューチャーの調査により明らかとなった。
調査に携わったジョナサン・ボウルズ氏とデビッド・ギレス氏によると、2007年から11年の間だけで市には486のハイテク関連の新企業が進出。これらの企業は、金融危機や景気後退の影響を受けず、急成長を続けている。
IT産業の発信地として長年にわたり首位の座に着いているのはカリフォルニア州シリコンバレーだが、ここ数年でニューヨーク市は2番手だったボストンを凌ぐ結果となった。07年から11年の4年間にIT企業へ投資された資本金は、ニューヨーク市が全米第1位だった。また同時期、市のベンチャー企業の株式取引額は32%増になったほか、テクノロジー関連の求人数も29%増加。新技術企業は特にロウアーマンハッタンやミッドタウンに集中した。
ウォール街に依存する経済原動力を、IT産業に分配しようとする同市のマイケル・ブルームバーグ市長の政策が奏功した形だ。今後も、タンブラー、ギルト・グループ、フォースクエア、ファブといったデジタルメディアやオンラインビジネスを扱う新IT企業の動向が注目される。