教え子ら10人に性的いたずらをしたなど児童性的虐待罪で提訴されたペンシルベニア州立大学アメリカンフットボール部の元アシスタントコーチ、ジェリー・サンダスキー被告(68歳)の公判が12日、同州の最高裁判所で始まった。被告はいずれの罪状も否認している。
2001年2月ごろから始まったとされる少年たちへの性的虐待事件の被害者の1人は、現在28歳。当時10代だった元少年は、サンダスキー被告に大学構内のシャワー室などで何度も卑猥な行為をされたと証言。また、先週高校を卒業したばかりの18歳の別の少年も法廷で、サンダスキー被告から受けた性的虐待の詳細を涙ながらに語った。元少年らはいずれも被告が設立した青少年育成団体セカンド・マイルで被告と出会っている。
一連の容疑についてサンダスキー被告は一貫して無罪を主張。弁護人ジョー・アメンドラ氏は、被告が「ヒステリー性人格障害」であること、多くの人が嘘の証言をしていること、原告の何人かは金銭目当てで市民弁護士を使っていることを挙げ反論したほか、被告がセカンド・マイルの所属児童らに良い影響を与えたと主張した。
アメフトの古豪である同大学のアシスタントコーチを15年以上にわたり務めた被告は社会的認知度も高く、全米でも裁判の行方が注目されている。