ニューヨークで、耳鼻咽喉科の最先端手術を受けられることをご存知だろうか。グランドセントラル駅近くの「ジェフリー・アン MD」では耳鼻咽喉科だけでなく、形成外科、睡眠障害外科などの診察も日本語で受けられる。今回は耳鼻咽喉科の専門医ジェフリー・アン先生に無呼吸症候群と蓄膿症手術、アレルギーについて伺った。
最新技術を使った耳鼻科治療 日本語でも丁寧に対応
米国に住む日本人にとって、病院に行くとき英語に不安を感じる人も多いのではないだろうか。英語が得意な人でも、専門的な医療用語を理解するのは難しいもの。グランドセントラル駅近くにある耳鼻咽喉科「ジェフリー・アン MD」には、日本人アシスタントと看護士が常駐するため安心だ。
同院の院長であるジェフリー・アン先生は現コロンビア大学医学部の教授で、顔面形成外科クリニックおよび睡眠障害外科治療のディレクターでもあり、いびき治療や蓄膿症手術も専門分野とする。また同院では、日本よりはるかに技術の進んだ小型ロボットを使用した手術が受けられる。
無呼吸症候群の危険と対策
日常生活の中でいびきに悩んでいる人は多い。中でも、無呼吸症候群は心臓発作、咽喉炎、不整脈、高血圧、白内障などさまざまな病気を引き起こし、それをさらに悪化させる危険性もある。実際、無呼吸症候群を患っている人は、健康な人と比べて平均寿命が短いとも言われている。
症状は寝ているときに起こり、見過ごされてしまうことも多いため、一緒に住んでいる人のチェックが大事。睡眠時の呼吸が一時的に停止した後、過剰ないびきをかく人は無呼吸症候群の可能性が高いため注意が必要だ。自覚症状としては、長時間寝たにもかかわらず日中眠気を感じることなどが挙げられる。
無呼吸症候群の対策についてアン先生が最も推奨するのは、CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)と呼ばれる、睡眠時にマスクを使って空気を送り込む方法。しかし、若者を中心に患者の半数はマスクを付けて寝ることに抵抗があり、拒否する傾向にある。そのため、無呼吸症候群治療において最先端であるTORS(Transoral Robotic Surgery)と呼ばれる手術を選択する人も多い。これは、「da Vinci Surgical System」という小型ロボットと3Dカメラを使用し、外科医が遠隔操作で手術を行う方法。口から直径5ミリの極小アームを挿入するため、今まで人間の手では限界があった繊細な手術を可能にし、その成功率は80%を超える。外部切開をする必要がないことも大きな利点と言える。アン先生はこの手術の第一人者であり、世界で行えるのはイタリア、フィラデルフィアと、ここニューヨークだけなのだ。
蓄膿症手術、アレルギー治療にも特化
アン先生のもう一つの専門である内視鏡による蓄膿症手術では、最新のGPSナビゲーションシステムの導入により、手術の切開を最小限に抑え、精密度を高めることに成功した。手術時間は1〜2時間ほどで、患者は入院せず当日に帰宅することができる。また切開部が小さいため、 痛みも少ないという。
そのほかにも、同院ではアレルギー患者も受け入れている。薬での対策や、アレルギー症状の原因である抗原液を少しずつ体内に注入して免疫を作る予防接種も受けられる。また各種アレルギーの陰陽を調べるためのテストを受けることも可能だ。
いびきやアレルギーは病気による兆候、または何かの症状を悪化させてしまうこともあるため、ぜひ一度検査に行くことをおすすめしたい。
ジェフリー・アン
コロンビア大学医学部卒。コロンビア-プレズビテリアン・メディカルセンター耳鼻咽喉科/頭頚部外科、一般外科で研修を経て、現在コロンビア大学医学部耳鼻咽喉科教授、顔面形成外科クリニックディレクター、睡眠障害外科治療ディレクター。
■問い合わせ
◎ジェフリー・アン M.D.
45 Park Avenue (bet 36th & 37th St)
212-714-9494/9117(日本語可)
月〜金:9:00am〜6:00pm
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