200万ドル分の密輸象牙見つかる NY市の宝石店で

 ニューヨーク市警察庁(NYPD) は12日までに、象牙を用いた装飾品を多数販売し莫大な不法利益を得ていたとして、マンハッタン区ミッドタウンにある宝石店2店舗の経営者、ムケシュ・グ プタ、ジョンソン・ジュンチェン・ルー両容疑者を保存法違反などの容疑で逮捕した。法務局職員がこれら2店の在庫を調べたところ、200万ドル以上の価値 と思われる象牙製品などが見つかり、過去30年間で最大級の象牙闇取引が摘発された。

しかし、いずれの容疑者は司法取引で不法象牙販売の罪を認めたため、グプタ容疑者は4万5000ドル、ルー容疑者は1万ドルの罰金をそれぞれ支払い、在庫品も全て没収という条件で釈放された。

これらの象牙は中央および東アフリカでゾウを密猟し得たものだが、製品の加工は香港で行われ、米国に密輸されていた疑い。

ニューヨーク州では絶滅危機に瀕している野生生物を用いた製品を販売することは禁じられているが、絶滅危惧種に指定される年以前のものならば、州の許可を 得て販売することができる。しかし実際のところ、消費者の大半は違法商品かどうか見極められないまま象牙製品を購入しているのが現状だ。

州環境保護局(DEC)のピーター・ファネリ氏によると、米国でもアメリカマムシやカミツキガメ、黒熊の胆のうなどが密猟され、アジア各地に密輸されている事実も判明しているという。