次期ニューヨーク市長候補で、現在はマンハッタン区長のスコット・ストリンガー氏は19日、チェルシーマーケットの改造拡張案について、独自の見解を披露した。
チェルシーマーケットを所有するジェームズタウン・プロパティーズは現在、グルメマーケットとして有名な同施設の西側上階に8階建てオフィスビルを含む巨大ビル2棟を増築する計画を立てており、オフィスビルに入居する企業により新たに1200件の求人募集が行われ、経済効果も期待できるとしている。
これについてストリンガー氏は、巨大なガラス製立方体型のオフィスビルは町の景観にそぐわないうえ、近くにある空中公園ハイラインの開放感を閉ざしてしまうとして拡張計画に反対している。だが、譲歩案としてオフィスビルの高さを20%低くし、9番街沿いを補強し、現在の規模を維持する条件を提示している。
次期市長の有力候補とされ、ストリンガー氏のライバルでもある市議会議長のクリスティン・クイン氏は、反対する住民たちと、拡張を推し進め経済効果を期待する企業家たちとの狭間に立たされ、苦しい立場に追い込まれている。クイン氏は、ストリンガー氏の意向についてはコメントを避けている。