馬車暴走で3人負傷 セントラルパーク一時騒然

 マンハッタン区のセントラルバーク近くの公道で16日午後、観光客を乗せた馬車馬が突然暴れ出し、馬車の後部座席に座っていたオーストラリアから訪れた観光客夫婦と騎手ら3人が負傷する事故が発生。いずれも命に別状はなかったが、観光客で賑わう同地周辺は一時騒然となった。

 ニューヨーク市警察庁(NYPD)の調べによると、同日午後4時20分ごろ、馬車馬はコロンバスサークルからセントラルパーク南側へ入ろうとした際に暴れだし、狂乱状態で小型トラックに激しくぶつかり馬車を破壊。残骸を道路にばら撒きながら60丁目を西に9番街まで暴走した。

 馬は歩道を歩いていた女性に手綱で押さえられ、その後、警官に麻酔銃を打ち込まれ鎮静した。混雑する同地に鳴り響く車のクラクションに驚き、反応したとみられる。

 事故が発生したセントラルパーク南側付近は普段から観光用の馬車が多数停車しており人々の目を楽しませているが、これまでも安全問題や動物強制労働などの面で問題視されてきた。

 ニューヨーク市内での馬車禁止法案を提出した州上院議員トニー・アヴェーラ氏(民主党・クイーンズ区選出)は「動物だけでなく、人もけがをするリスクを負ってまで馬車営業をすることは、もはや正当化できない」と語った。

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