酒を片手に、箸を使って食事をする欧米人を見かけるのも珍しくなくなったここニューヨークで、日本の酒・食文化を更に広めるべく飲食業者向けのテイスティングイベントが今年も開催される。今回は、注目の新規出展者とその見どころを徹底分析!
〝真の日本の酒・食文化〟を広める飲食業界注目の祭典
近年、日本人だけでなくアジア系を中心に非日本人が日本食レストランやバーをオープンしたり、リカーショップで日本酒や焼酎を販売するなど、日本の酒・食の需要が高まるニューヨーク。食の生産都市とも言えるこの大都市で15日、テイスティングの祭典「SAKE EXPO & FOOD SHOW 2012」(主催:JFCインターナショナル)が飲食業界の関係者向けに開催される。今年は蔵元30社以上と食品メーカー16社が集結するなど、例年より規模を拡大。飲食業界の関係者が一度に飲み比べ、食べ比べをすると同時に、日本から来る各社からそれぞれのこだわりや製造
過程などを直接説明してもらうことで、〝真の日本の酒・食文化〟啓蒙のきっかけをつくる目的だ。
JFCインターナショナル酒類営業担当、世界きき酒師コンクール米国代表の金井進一さんは、「どのお酒がどんな食事に合うのか」「お酒を販売したいけれど、どれが良いのかわからない」といったレストランオーナーやバーマネージャー、ワインショップの経営者にはぜひ参加して欲しい、と話す。また、経営陣だけでなく、サーバーやシェフも歓迎しており、サーブする際に客に味を説明したり、ペアリングの提案をすることができる知識の重要性を強調する。サービスにおいて、客の好みに合う1品1品を提供することが、日本伝統のおもてなしの基盤であると言えるのだろう。
新規出展も続々今年も見どころ満載
今年は何といっても、まず新規出展の蔵元がおすすめする各商品に注目したい。
和歌山県名手酒造「黒牛」や神戸酒心館「福寿」、小正醸造の焼酎4品(芋・麦)、南陽醸造「花陽浴」、など、比較的にワインやハードリカー感覚で欧米人にも馴染みやすいテイストが続々登場する。
当日は、酒マーケティングのエキスパート、マーカス・パキサー氏を特別講師に迎えセミナー「酒の売り上げと利益を3倍にする方法!」を開催。「米国での酒販売において右に出る者はいない」と称される同氏が、劇的に販売利益を上げる仕掛けを伝授する。
食品コーナーで見逃せないのは、明星食品のデモンストレーション。今や全米で人気が高まるラーメンだが、トッピングの仕方も含めた〝本来の日本のラーメン〟に関する技術を紹介する。
そのほか、堺一ブランドによる特別セミナーと包丁研ぎデモンストレーションも行われ、会場では商品が30%オフで販売される。
新たな見どころも満載で、今年も飲食業界注目の日本酒・食の祭典に目が離せない。