2011年、ニューヨーク市内で起こった軽犯罪35万件中、最も多かったのは路上飲酒の12万3824件だった。その他、治安紊乱行為や大麻所持、不法侵入といった行為が目立った。
軽犯罪多発地区については、ブロンクス区モットヘブンが最悪で、1万3150件を占めた。また、最も少なかったのはブルックリン区パークスロープで76件だった。路上飲酒のみに関しては、6192件でブルックリン区ウィリアムズバーグが最多だった。
だが、ニューヨーク市警察庁(NYPD)の元警官、ユージン・オドンネル氏は、警官が多く配置されていたり、取り締まり強化を求めている地域社会では検挙率が上がるため、不法行為の摘発件数が必ずしも地域社会の安全度を計るバロメーターにはならないと指摘する。
また、一般市民からは警官に対する批判も聞かれる。治安紊乱行為と道路交通法違反で2件の違反切符を切られたアダム・グリーンさん(21)は、「緊急事態の時、何度も警察を呼んでもすぐ来てくれないのに、ちょっとした不法行為の通報には迅速に反応する」と不満を吐露した。