割引運賃の廃止検討 MTA、増収睨みてこ入れ

 ニューヨーク州都市交通局(MTA)は12日までに、現在10ドル以上のメトロカードの購入でもれなく付く7%のボーナスライド制の廃止、またはボーナス率の低下を検討している旨を発表した。MTAは来年3月に運賃値上げをすることなどで4億5000万ドルの増収を計画しているが、MTA局長ジョゼフ・ロタ氏はボーナスライド制を廃止したとしても現状では目標増収に到達するのは厳しいと説明している。

  1998年以降、MTAは15ドル以上のメトロカードに10%のボーナスライドを特典として付けていたが、度重なる価格変更やサービスの変動に伴い、現在は20ドルのメトロカードを購入した場合、9回乗車すれば残金は1.15ドルとなり、10回目は再び課金しなければ乗車できないシステムが取られている。利用者からも「恩恵はあまりない」「もっとMTAと利用者の双方にとって有益なサービスを導入すべき」という声が聞かれた。

 同案は10月に提出され、11月の公聴会を経て12月に最終決定される予定。