昨年10月に死去した米電子機器大手アップルの元CEOスティーブ・ジョブズ氏の遺作とされる新型スマートフォン「iPhone 5(アイフォーン5)」が21日、いよいよ全米で発売開始となる。マンハッタン区5番街のアップルストアの前には、アイフォーン5を購入しようと早くもファンが歩道に泊り込みで並び、長蛇の列を作っている。
今回発売されるアイフォーンシリーズの最新モデルには前作と比較して機能上に顕著な変更点はないが、画質、スピード、薄さ、バッテリー持続時間などの性能が大幅に向上したとされる。
長蛇の列を作っているアップルマニアの中には、コンピューターソフトウェア開発者が目立った。また、発売日に各メディアが取材に来ることを想定し、列を作っているアップルマニアを宣伝塔として利用している企業なども見受けられる。
電子機器技術専門家のシェリー・パルマー氏は、アイフォーン5は期待されていたほどの機能向上は見られないが、ジョブズ氏が最後に手掛けた遺作とも言えるので、世界的にも付加価値が付くと話す。
また、グリニッジビレッジ在住のニューヨーク大学学生カミラ・ショウファニさん(21歳)は、アイフォーンの人気を昔、冷蔵庫や車が発売され始めた頃の現象に喩え、薄いプラスチック製電子機器の高すぎる価格設定を批判した。