日本政府による沖縄県尖閣諸島(中国名:釣魚島)の国有化を巡り世界各国で反日活動が続くなか、ニューヨーク市では18日、在米中国人数名が在ニューヨーク日本国総領事館があるビルの前に集まり、同島が中国の領土であると主張すると共に、日本政府の強行手段を批判した。
同市で中国紙アジアン・アメリカン・タイムズを発行するマイケル・チョーさんは、81年前の同日に起こった満州事変や第二次世界大戦を例に挙げ、日本と同国での歴史教育における認識の差異を指摘。「真実の歴史を日本人は知っているのか」と疑問視し、「日本政府の強行な(尖閣諸島への)“侵入”を受け、修復しつつあった日中関係が脅かされている」と嘆いた。また、負傷者も出るなど中国本土で繰り広げられる暴力的な抗議デモの在り方については、「いかなることがあってもた暴力行為は許されない」とし、「平和的な交渉と、両国に有益で平等な制度が必要」と持論を述べた。
18日にニューヨーク市の国連本部で開幕した国連総会だが、26日には野田首相が基調講演を行う予定となっており、同日は国連周辺で再度、大規模なデモが行われる見通し。総領事館前では16日にも大規模な抗議デモが行われている。