緊急避妊薬を高校で処方 教育上の問題で賛否両論

 ニューヨーク市内の高校で、保護者の同意なしで生徒に緊急避妊薬(モーニングアフターピル)を処方するという試験プログラムが実施されているが、これを巡り物議が高まっている。

 市ではことし1月より、若者の望まない妊娠を予防する目的で、13校の公立高校で緊急避妊薬を提供するプログラムを導入している。

 だが、教育関係者や保護者の中には、このような処置を設けることは、若者の性交渉を促進しているのではないか、と懸念する人も多く、市教育局や保健局に度々、再検討を訴える声も多数聞かれる。

 ことし1月の導入以降、567人の生徒が緊急避妊薬を高校から受け取っていたほか、580人が通常のピルを処方している。

 市保健局によると、2011〜12年の間に17歳以下で妊娠したケースは7000件を越え、その大半が計画的ではないものと判明、中絶問題も深刻となっている。また同調査では、現役高校生の約4割が性交渉を経験済みであることも分かった。