厳しい経済状況を受け、ニューヨーカーの週平均外食数(テイクアウト含む)は6.4回と、自炊の6.7回を下回り、外食離れが進んでいることが判明した。米調査会社ザガット・サーベイが最新調査の結果を発表した。
“食の都”と唱われ、カジュアルから高級店まで多数の飲食店を抱える同市だが、近年は懐事情から、市民の食生活に対する考え方の変化が目立つ。
2002年の同調査では、週の平均外食数は7.8回で自炊が5回だったが、10年で双方の数値が逆転した。また、外食する際に、より低価格の店を選ぶようになったと回答した人が急増。1回に費やす食事代の平均は39.18ドルだった。
2013年度のザガット・サーベイによると、ことしニューヨーク市に新しくオープンした飲食店は119店舗だった一方、閉店したのは60店舗。新規店の特徴として、一人当たりの平均支払い額が30ドル以下のリーズナブルな価格設定というものが目立った。また、寿司やラーメン、中華、タイなど、アジア料理の飲食店ほか、ハンバーガーショップも急増していることが判明した。
マンハッタン区在住の女性は「気分転換に友人らと外食するのは好きだが、最近は外でお酒を飲む場合は1、2杯に留めたり、高級店へはなるべくレストランウイークを利用するなど、節約に努めている」とコメント。また別の男性は、「仕事帰りの一杯は、ハッピーアワーを設けているバーに限る」と話すなど、ニューヨーカーの多くが、なるべく低コストで最大限に楽しめるよう、時間や場所選びにこだわりを持ち始めているようだ。