米国内で販売されている栄養ドリンク「モンスターエナジー」を飲んだ後に亡くなった人が過去3年間で5人いることがこのほど、判明した。これを受け、米食品医薬品局(FDA)は栄養ドリンクと死亡の因果関係について調査している。
FDAへの報告によると、亡くなったり健康を阻害したりした人々は、この栄養ドリンクを飲んだ後に有害反応を起こしていたという。710ml容量のモンスタードリンクには、355mlのコーラに含まれるカフェインの7倍もの量が含まれている。だが、現時点で直接的な因果関係は証明されていない。
昨年12月に心臓の不整脈で死亡したコロラド州の14歳の少女は、死亡する2日前に2本のモンスターエナジーを飲んでいたことが判明。少女の両親は、同商品の製造元であるモンスタービバレッジを相手取り、不法死亡訴訟を起こしている。少女の母親は、「この製品が人を殺す可能性があることを知ってもらいたい」と述べている。
解剖により、少女の死因はカフェイン中毒による心臓不整脈であると結論付けられたが、同時に少女は先天的に血管疾患があったことも分かっている。この件についてモンスタービバレッジはコメントを控えている。
米国では、若者を中心に栄養ドリンクの人気が急上昇しているが、医療従事者からはカフェインの毒性が与える身体への影響などを懸念する声も多数聞かれる。