コンエド社、光熱費値上げへ ハリケーンへの対応不備に批判集中も

 ハリケーン「サンディ」の被害への対応不備に批判が集中している電気・ガス供給会社コンソリデーテッド・エジソン社(通称コンエド)だが、8日の記者会見で同社最高経営責任者のケビン・バーク氏は、9月当初の計画通り光熱費使用量の値上げを実施する予定を発表した。
 バーク氏はサンディから約2週間が経過した今もなおトライステートエリアの多くで停電が続いている状況に対し深謝しながらも、光熱費の規制管理をするニューヨーク州の公共サービス委員会への光熱費値上げに対する請願を続行すると述べた。
 同氏は、「サンディのような大型ハリケーンは例外として、我々の運営システムは信頼できると確信しているので継続的に設備投資をしてきた。今後も投資する予定で、それを可能にするためにも光熱費の使用量の値上げはやむを得ない」と説明した。
 コンエド社のこれらの発表の前日には、アンドリュー・クオモ州知事が同社に対し、準備不足と管理態勢の不備を激しく叱責したばかりであった。クオモ氏は、「電力復旧作業が遅延すれば、人々の苦痛が大きくなる」と怒りをあらわにした。
 州公共サービス委員会への光熱費値上げの申し立てが今月中に受理されれば、来年の10月に施行される。現時点で、値上げ率については発表されていない。
 9日朝の時点で、ニューヨーク州内での停電被害は依然28万8000世帯に上る。