乗車可否がもっと分かり易く イエローキャブの屋根上ライトに新システム

 ニューヨーク市タクシー&リムジン委員会(TLC)は11月29日、市内を走るタクシー(通称イエローキャブ)の空車状況を示す屋根上ランプの表示システムを、既存の4種類から2種類に変更する方針を固めた。2013年1月1日より順次導入され、4月末までには全車に適応する。

 現在の表示灯オプションは「空車」「実車」「非番」を意味し、「非番」でもタクシー運転手の帰路に沿った目的地ならば乗車可能という4種類のサインを設けている。いずれもライトが点灯しているため、以前から観光客のみならずニューヨーク市民にとっても分かりづらいとTLC側には苦情が相次いでいた。

 新システムでは「空車」「実車」の2種類のみの表示となり、どのタクシーが乗車可能か分かりやすくする意図がある。

 タクシーを良く利用するというスタテン島在住の大工、マリオ・バロヴさん(40歳)は、「シンプルが一番。乗客も分かりやすい」と新システム導入に賛同した。

 TLCのデイビッド・ヤスキー委員長も、「乗客の立場からしたら、運転手が非番か勤務時間中なのか関係ない。乗車可否が明確に分かれば良い」と既存システムの欠点を述べた。

 新システム導入後も、表示灯のランプが点灯していなくても勤務時間後の帰路の際に客を乗せることができる。だが、それ以外で点灯しないまま客を乗せた場合、運転手には100ドルの罰金が課せられる。