地下鉄のワイヤレスサービス工事進む 「サンディ」被害で工事遅延も着々と

ニューヨーク州都市交通局(MTA)が着手している地下鉄駅構内におけるワイヤレスサービスの導入プロジェクトだが、ハリケーン「サンディ」により工事に遅れが生じたものの、予定通り2016年には全277駅でサービスが始動することが分かった。
 当初の予定では、年内には第1フェーズとしてマンハッタン区ミッドタウンやアッパーウエストの主要30駅で同サービスが利用可能になる予定だったが、サンディによる洪水被害の影響で工事が遅延したため、13年2月中旬まで開始日が遅れた形だ。これについて地下鉄のインターネットインフラ工事を請け負うトランジット・ワイヤレス社のビル・ベイン社長は、「サンディの上陸に備え取り付け工事を一旦中断し、再び地下に入る許可が下りるまで工事を再開することができなかった」と説明した。
 取り付け工事の第2フェーズは13年12月までに完了する予定で、MTAは今後、利用者の多いクイーンズ区フラッシング周辺の地下鉄7番線、E、F、M、R沿線の駅にも導入する意向を表明している。
 現在、同社はAT&TとT-Mobileの2社のみと契約しているが、Sprintとの契約も前向きに検討しているとのこと。
 ワイヤレスサービスが導入されれば、Wi-Fi対応のデバイスに限り地下鉄の駅内でも通話やテキスト、インターネットの利用が可能となる。