MTA総裁は辞任へ 来年の市長選に立候補か

 運賃の値上げを正式決定した19日、MTA総裁のジョセフ・ロタ氏が21日付で辞任することが判明した。最も有力な辞任理由は、来年のニューヨーク市長選挙への出馬を検討するためと、米紙ニューヨーク・タイムズは報じている。
 マディソン・スクエア・ガーデン・カンパニーの元上級副社長であるロタ氏は共和党候補として出馬すると見られ、同氏の支持者らはロタ氏のビジネスと経済に対する鋭い洞察力に期待している模様。支持者の中には、ルドルフ・ジュリアーニ氏がニューヨーク市長在任中に副市長および予算担当官を務めたニューヨーク州保守党代表のマイケル・ロング氏などがいる。
 最近行われたMTAのハリケーン「サンディ」への対応に関する世論調査では、75%のニューヨーク市民が「肯定的」と回答している。だが米誌ニューヨーク・マガジン編集者のダン・アミラ氏は、今回のMTAの運賃値上げが、市長選における同氏の支持率に影響を及ぼす可能性を指摘している。