クイーンズ区にも空中公園を マンハッタン「ハイライン」がモデル

 マンハッタンの「ハイライン」といえば、チェルシー地区にある廃線になった高架貨物専用鉄道を再生した空中公園でニューヨーク市民や観光客の人気スポットとなっているが、ニューヨーク市クイーンズ区にも同様の散策路の建設が計画されている。

 クイーンズ区中央に開発される予定の同散策路は「クイーンズウェイ」と呼ばれ、50年程前までロングアイランド・レイルロード(LIRR)の支線としてレゴパーク、フォレストパーク、グレンデール地区を通った列車の高架鉄道を利用する予定。
 同区の住民と共に同構想の実現を後押しする、歴史的・文化的に重要な土地を守る非営利団体The Trust for Public Land (TPL)のプレジデントおよびCEOのウィル・ロジャーズ氏は「今度はクイーンズの番だ」と意気込む。

 個人や企業の献金が集まりやすかったハイラインと比べ、クイーンズウェイは低所得者居住エリアや軽工業地帯を通るため、資金集めを懸念する声もある。
 だが、先月、クイーンズ区出身のアンドリュー・クオモ州知事がTPLに対し提供した46万7000ドルの環境保全活動助成金を始め、すでに同団体は数万ドルの資金を集めている。
 この助成金を利用し、同団体は高架鉄道の状態調査を含む環境・エンジニアリング・予算編成のためのアセスメント調査に取りかかる予定。