球場周辺に巨大カジノ建設?  メッツオーナーらが提案

 米プロ野球(MLB)ニューヨーク・メッツのオーナーらがこのほど、本拠地であるクイーンズ区シティ・フィールドの隣に、巨大カジノリゾートを建設する計画案をニューヨーク市に提出した。米紙ニューヨーク・ポストが明らかにした。

 同紙によると、オーナーであるフレッド・ウィルポン氏とサウル・カッツ氏は、米新興株市場ナスダック元会長のバーナード・マドフ被告が起こした巨額詐欺事件に巻き込まれ損失した1億6200万ドルの一部を取り戻し、高額年俸選手を保持する目的がある。
 サウサンプトンを拠点とする開発業者シネコック・インディアン・ネーション手掛けるカジノリゾート計画には、テーブルゲームやスロットマシーンを備えたカジノ施設、500室の客室を擁するホテル、180万平方フィートに及ぶショッピング街や娯楽設備などが完備されており、提案書には「シティ・フィールドがスポーツファンだけでなく、家族でも楽しめるニューヨークの新しいエンターテインメントスポットになる」と記されている。

 ニューヨーク州ではラスベガスのようなディーラーのいるテーブルカジノは違法であるため、2011年9月に同社が提出したカジノ建設案は市当局に却下されている。だが、州議会でディーラー付きのテーブルゲームの合法化が検討されているため、ウィルポン氏と氏が再度カジノ併設のリゾート建設案を推した形だ。
 一方で、新たなカジノ施設を設けることで、周辺地域での犯罪増加や、市民のギャンブル依存症を危惧する声も多数聞かれる。