ニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長は11日、同市の減塩による健康増進運動に自主参加している24のレストランチェーンおよび食品メーカーのうち21社が目標値を達成したことを発表した。
同運動は、食品に含まれる塩分量を5年で25%削減することを目標に掲げた国家減塩政策に則ったもの。同市では2010年より、市内の飲食店や加工食品企業向けに塩分含有量の適正値を指定し、同運動に参加するよう推奨している。
ブルームバーグ氏は声明の中で、米大手食品・飲料のクラフトフーズ社がスライスチーズ商品の塩分量を18%削減し、ファストフード大手サブウェイは2種類の人気サンドウィッチ商品の塩分量削減に成功したことを発表した。
ほかにも、米市民になじみ深いハインツのトマトケチャップやナビスコのクッキー、テディ・グラハムなどの商品も目標減塩数値を達成した。
市当局の発表によると、米市民の約90%が塩分を過剰摂取している。ブルームバーグ氏は「塩分の摂取過多は心臓発作や脳卒中を引き起こす高血圧につながる。これらの疾患で年間2万人の市民が死亡している」と述べ、減塩政策の重要性を説いた。
同氏の健康増進政策にはほかにも、07年6月より実施している外食産業でのトランス脂肪酸の使用禁止、ことし3月から施行される娯楽施設での特大サイズの炭酸飲料の販売禁止などが含まれる。