3月1日からニューヨーク市内を走る地下鉄や市バスの運賃値上げが施行されるのを目前に控え、ニューヨーク州都市交通局(MTA)はこのほど、乗車ごとに運賃を払うペイ・パー・ライドと乗り放題のメトロカードの機能を融合させた新ハイブリッド・メトロカードの導入を発表した。
例えば、5ドルを課金したペイ・パー・ライドのカードに更に乗り放題分の課金をした場合、乗り放題期間が終了するまでその5ドルは貯蓄され、後日、使用できるという仕組み。
一方、乗り放題のカードに5ドルを課金した場合は、乗り放題の期間終了後に、ペイ・パー・ライドのカードとして残額が使用できるようになる。
ハイブリッドカードの利点は、乗車直前にカードにいずれかの残高が残っていない場合でも、慌てて券売機に並んだり、電車を逃す必要がなくなる、ということ。
またMTA暫定会長のトマス・ペンダーガスト氏は記者会見で、現メトロカードの保持者は券売機を利用し、無料でハイブリッド・メトロカードに更新することができると発表しており、「手持ちのカードに課金することで、新たに導入されるメトロカードの発行手数料1ドルも節約できる」としている。
さらに同氏は、「我々は年間約1000万ドルを掛けて、1億6000万枚のメトロカードを発行しているが、この多くがゴミ箱に捨てられている。新システムを利用することにより、環境保護につながる」と加えた。