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オリーブオイルやナッツを使用した地中海料理を食べ続けると、心臓発作の発生率が30%減少する―。このような研究結果が25日、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表された。
同研究では、7500人のスペイン在住の肥満者・喫煙者・糖尿病患者を対象に、低脂肪料理と地中海料理を食す2つのグループに分け、それぞれの健康状態を5年間追跡した。統括は、バルセロナ市内の病院に勤務するレイモン・エストルッチ博士が行った。
両グループとも特に体重の減少は見られなかったものの、多価不飽和脂肪酸、オメガ3脂肪酸、プロテインを多く含む地中海料理を継続的に食したグループの心臓発作発生率は、もう一方のグループに比べ約30%も低かった。
同結果を受け、ニューヨーク市プレスビテリアン病院/ワイル・コーネル・メディカルセンター循環器専門医、ジョイ・ゲルマン医師は「この研究は地中海料理が健康に与える影響を調べた最初の臨床実験。心臓病患者が食生活を大きく変えずに済む治療法である」と、その実用性と成功をたたえた。
今回の被験者は赤身の肉や加工食品を制限し、毎日オリーブオイルとナッツを摂取しながら鶏肉、魚類、野菜、果物をバランスよく食べるという条件を守っていたが、多くの米国人は赤肉を好む上に、高価な自然食品を購入する余裕がない。このため、研究結果が米国人の食生活に影響を及ぼすかどうかは分からない、と専門家は述べている。
米国では心臓病が最大死亡原因となっており、年間60万人が命を落としている。
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