ジェルネイルでがんリスク増大 紫外線で皮膚細胞にダメージ


 女性の間で大人気となっている新タイプのマニキュア「ジェルネイル」について、頻繁に使い続けることで皮膚がんのリスクが増大する恐れがあるという指摘が専門家から上がっている。
 ジェルネイルを利用するには、爪に塗ったジェルを乾かすために手をUVライトに当てる必要がある。ニューヨーク大学(NYU)の皮膚科専門医、クリス・アディグン医師によれば、このUVライトに含まれる紫外線が肌にダメージを与え、皮膚がんを引き起こす要因になる可能性があるという。
 ジェルネイルは通常のマニキュアより長持ちするほか、爪が欠けるのを防ぐとされ、2週間ごとという高頻度で利用している女性も多い。

 2009年に発表された医学論文では、2人の女性がジェルネイルを乾かすためにUVライトに手をさらした後、腫瘍を発症した例が報告されている。現在ネイルサロンなどで利用されているUVライトは規制の対象となっておらず、安全な照射時間なども分かっていない。

 アディグン医師によると、「ジェルネイルで使われるUVライトは日焼けサロンと同じで、皮膚細胞にダメージを与える」ため、「施術の際には日焼け止めクリームをたっぷり塗るなどの対策をとり、利用の頻度を抑えるべきだ」と警告している。

 なお、通常のマニキュアは紫外線を発しないLEDライトで乾かすため、皮膚がんの要因になる恐れはないという。