ニューヨーク市を訪問中の猪瀬直樹東京都知事が15日、マンハッタン区のジャパン・ソサエティーで講演を行い、「2020年のオリンピック開催地は東京がふさわしい」と訴え、東京の魅力をアピールした。
猪瀬知事は水道や公共交通システムなど日本のインフラは整っており、特に運営能力については世界トップレベルであると強調。「東京がオリンピックやパラリンピックの開催にふさわしい都市であると自信を持って言える」と断言した。
また日本の都市力は世界第4位で、経済、文化、治安などどれをとっても魅力的であると加えた。
ただ、もし五輪が開催されるとなれば外国からの選手や観光客を受け入れるための交通アクセスについて懸念事項があるとし、改善の必要性を指摘した。
また知事は24時間体制で運行するニューヨーク市の地下鉄について「非常に優れている」と評価。「都内の地下鉄は同市のように複々線でないため24時間運行は難しいが、バスなら可能」とし、「年内にも渋谷—六本木間で都営バスの運行を24時間体制にする」と表明した。
さらに知事は、日本の法人税が高いことなどについて触れ、新宿や六本木などを“アジアヘッドクォーター特区”とし、外国企業が積極的に東京進出を果たせる環境作りの必要性を説いた。
東京都とニューヨーク市は1960年に姉妹都市となっている。