生乳や鳥肉、貝類などが原因となる食中毒が、過去5年間で大幅に増加していたことが、このほど明らかとなった。米疾病管理予防センター(CDC)が国内の10州を対象に行った調査結果によるもので、CDCでは感染増加の原因を特定することは難しいとしている。
中でも、生乳や鳥肉などが主な原因となるカンピロバクター菌による食中毒は、5年間で14%増と著しい増加がみられた。カンピロバクター菌は食中毒の原因として最も一般的なもののひとつで、昨年発生した食中毒件数のうち30%以上、および死亡者の10%がこの菌によるものだった。
また、腸炎ビブリオによる食中毒患者も25%と大幅に増えた。これは生ガキなど火を通さない貝類から感染し、下痢、腹痛、高熱、嘔吐など、コレラに似た症状を引き起こす。
このほか、サルモネラ菌や大腸菌などの菌による感染では特に増加は見られなかった。