1WTCが西半球一の高さに? 通信アンテナの設置へ


 米中枢同時テロで崩壊した世界貿易センタービル(WTC)跡地に建設中のワン・ワールド・トレードセンター(1WTC)で2日、最上部の尖塔を取り付ける工事が行われた。ニューヨーク・ニュージャージー州港湾局(PA)によると、後日、工事の最終段階となる尖塔状の通信アンテナが据え付けられると、1WTCは西半球一の高さを誇る建物となる。

 PAは声明の中で、同ビルの高さは米国が独立を果たした1776年にちなみ、1776フィート(約541メートル)となることを宣言した。
 だが、世界中の高層建築物の高さを認定する非営利団体、世界高層ビル協会(CTBUH)による正式な認定がなされるまでは、“西半球で最も高いビル”の称号は得られない。
 同団体では建物の高さを測る際に、尖塔を含む建築物の高さや使用階層の高さなど複数の基準を用いている。CTBUHが通信アンテナを建築物として認めない場合は、1WTCはシカゴにあるウィリス・タワーおよびトランプ・インターナショナル・ホテル・アンド・タワーに次いで、西半球では第3位の高さとなる。

 CTBUH会長のティモシー・ジョンソン氏は米メディアに対し、「通信アンテナを建築物として扱うのは難しい」と答えているが、同団体は1WTCの構造設計図を受け取った後に、最終決定を下す見通しとのこと。
 同通信アンテナは当初、4月29日に据え付けられる予定だったが、強風により延期された。