強姦、暴力などの詳細明らかに オハイオ州の女性監禁事件

 オハイオ州クリーブランドの民家で女性3人が約10年間にわたり監禁されていたとみられる事件で、逮捕された容疑者の兄弟3人が、被害女性らに繰り返し性的暴行を加えていたことが判明した。事件の発覚から3日、恐るべき真相が次々と明らかになっている。

 逮捕されたのは、民家に住むアリエル・カストロ容疑者(52歳)と、その兄ペトロ(54歳)、弟オニール(50歳)の両容疑者。アリエル容疑者は、アマンダ・ベリーさん(27歳)、ジーナ・デヘスースさん(23歳)、ミシェル・ナイトさん(32歳)ら3人を誘拐し自宅に監禁、繰り返し強姦し、さらに暴力を振るっていたとみられている。
 ベリーさんは容疑者との間に6歳になる娘ジョスリンちゃんがいる。また、ベリーさんの出産を手伝ったナイトさんも5度にわたりアリエル容疑者の子どもを妊娠したが、その度に暴行を加えられ流産したという。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、アリエル容疑者は毎年、被害女性3人の“拉致記念日”には、それぞれにケーキや豪華な夕食を与えていたことも判明している。
 今回の事件は、ベリーさんがアリエル容疑者の不在時を狙って大声で助けを求めたことで発覚した。クリーブランド警察はベリーさんらの他に、2003年に同地周辺で行方不明となった別の女性についても、同容疑者が関与している疑いがあるとして捜査している。

 また別の情報筋によれば、容疑者宅の地下室の壁に、女性の名前と共に「安らかに眠れ」という文字が書かれているのが見つかったという。この文字と事件との関連は明らかになっていないが、3人以外の別の女性が死亡している可能性もあるという。

 警察当局は今後、連邦捜査局(FBI)との協力体制の下、実地検分と容疑者および目撃者らへの聴取を進めていくとしている。(関連記事P.9)