追加料金でちょっとリッチな旅 航空各社が優遇サービス導入

 ジョン・F・ケネディ(JFK)国際空港をはじめとする利用客数の多い空港では、チェックインカウンターからセキュリティーチェック、搭乗口に至るまで常に長蛇の列に並ぶ必要があり、利用客が搭乗前に疲労する場合が多い—。このような事態を避けたい顧客のため、多くの米系航空会社が優遇サービスの“販売”に踏み切っている。

 例えばアメリカン航空は、ロサンゼルス空港にVIP顧客専用のロビーを設け、チェックイン後はすぐにセキュリティーチェックの列の最前列に並ぶことができる優遇サービスがある。JFK国際航空では、デルタ航空の優遇サービスを利用した顧客はセキュリティーチェック後に、ニューヨーク市を一望できる会員専用ラウンジを利用することができ、アトランタ国際空港では、高級スポーツカーでVIP顧客を飛行機から飛行機へと送迎するサービスも用意している。
 昔からこのように贅沢な特別サービスは各界の著名人などが利用していたが、最近は一般の人でも手が届くサービスも続々と増えている。

 アメリカン航空の「ファイブスターサービス」は、乗り継ぎの際に添乗員が全てをサポートしてくれるほか、フライトの遅延などの際にも優先的に手配するなどといったサービスが含まれており、1人あたり追加料金は125ドル〜275ドル。安価な料金でより良いサービスが受けられるとして、人気を博している。

 デルタ航空でもこのようなサービスが、企業向けや指定旅行会社を対象に販売されている。
 航空業界では昨今、価格競争が激化しており、1人でも多くの顧客を獲得し、また1ドルでも多くの収益を上げようとする努力が垣間見える。