盗撮写真が写真展に 被写体の住人ら憤慨

 マンハッタン区トライベッカにある高級アパートの住民らが、住居向かいのアパートに住む写真家が無断で住民の生活の様子を写真に収め、それらを写真展で発表しているとして、写真家に対し訴訟を起こす意向を表明した。米ローカル紙ニューヨークポストが報じた。

 盗撮の疑惑をかけられている写真家、アーン・スベンソン氏(60歳)は、「顔は写らないようにしているし、写真の中に写っている人々が撮られていることに気付かないよう注意している」と述べ、プライバシーの侵害にはならないと主張している。
 だが同氏が撮影したのは、近所の住民らの寝ている姿や掃除をしている場面、子どもを寝かしつけている様子などのいたってプライベートな写真であるため、被写体となった住民らは憤慨しているという。

 ある住民は「写真には娘の寝室が映っていた。他にどのようなものが撮られているか分からない」と懸念し、また別の住民は「他人の子どもの写真を無断で撮ることは犯罪である」と憤りを露わにした。

 スベンソン氏が撮影した写真は同区チェルシーにあるジュリー・サリー・ギャラリーで実施されている写真展「ザ・ネイバーズ」で展示されており、1枚数千ドルで販売もされている。