メキシコ料理チェーンのチポレが、人気ラーメンチェーン、モモフクのオーナーシェフであるデヴィッド・チャン氏のメニューのアイデアなどを盗用した疑いを持たれていることが判明した。
これは、英国のスターシェフであるカイル・コノートン氏が、チポレCEOのスティーブン・エリス氏を相手取り起こした訴訟で明らかになったもの。コノートン氏は昨年、チポレ側から新ラーメン店の開発を依頼され、契約を交わしたが、後になってチポレが2011年にチャン氏との間でも同様の契約を結んでいたうえ、知的財産の盗用にあたる行為を行っていたことを知ったとしている。
訴訟内容によると、チポレ側とチャン氏は11年に非公開の契約に基づいて新レストランの開発に当たり、ワシントンDCに「ショップハウス」という東南アジア系のレストランチェーンを開店したが、チポレ側がその後、チャン氏との契約を解除したという。
コノートン氏は開発作業にあたる中で、マーケティング責任者から「ラーメン店をオープンすればモモフクに訴えられるかもしれないが、CEOは話を進めろと言っている」と聞かされ、自身にも知的財産盗用の責任が及ぶことを懸念して訴訟に踏み切った、としている。
チャン氏は昨年、雑誌のインタビューで、「あるファストフード業者が接触してきて、我々の知的財産を盗んだ」と語っていたが、社名は明らかにしていなかった。