「ニューヨークで暮らす人たちは、一体みんなどうやって『良い歯医者』を見つけているの?」──そんな疑問を持ったことはないだろうか? 腕が良くて、人柄も良くて、何でも相談できる歯医者さん。通りに面していれば「あぁ、ココにも歯医者が」と分かりやすいが、オフィスビルの中だったりしたら、お手上げだ。今回は、そんななかなか見つけられない良い歯医者「ミレニアム・デンタル」をご紹介。
5番街の16階で見つけた「腕良し」「人柄良し」の歯医者
マンハッタンのどまんなか、5番街にある洒落たオフィスビルの16階。広々とした待合室には黒の大理石の床に赤やグリーンの椅子が置かれ、耳に心地良い音楽がかすかに流れている。その奥にはピンク、グリーン、ブルー、パープルといった異なった色を基調にした清潔な診察室が並ぶ。
ピンクの診察室から飛び出して来たシャング先生はまるで長年の友人に話し掛けるように、満面の笑みで「あと2分待ってね!」と待合室に声を掛け、小走りにまた診察室へ戻って行った。
「ここならば通うのが億劫になることはないな」そう思わせる安心感と親しみやすさ。口コミや紹介で訪れる日本人や、長年通っているアメリカ人が多いというのも頷ける。「良い歯医者」というのは、こんなふうに、こんな所に存在しているものなのだ。
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日本人に多い症状とアメリカ人の習慣
シャング先生に「日本人の患者に多い症状」を聞くと、はずれた詰め物の治療と同じくらい多いのがなんと「治療が済んだ歯の『やり直し』」なのだという。詰め物をはずし、全部取り切れていなかった虫歯を再び治療する。4本のうち3本しか神経治療がされておらず、なおかつ一番根っこまでキチンと詰められていなかったために炎症が起き、そのままにしておくと骨がだんだん溶けてなくなってしまう歯を治療し直す─というのは一例だ。これは一概に歯科医の腕の問題だけではなく、「日本人の歯医者との付き合い方や歯に対する意識が大きく関係しているのではないか」とシャング先生は語る。
アメリカでは、白く健康的な歯やキレイな歯並びはとても重要だ。だから多くのアメリカ人にとり、少なくとも半年に1度、歯医者を訪れるのは子どもの頃からの習慣だ。このチェックアップで、歯と歯茎の間のクリーニングをしてもらい、虫歯や歯茎の炎症などの歯の健康状態を調べてもらう。従って、痛みを自覚するような深刻な事態になってから歯医者に駆け込むというのは稀なのだ。日本人の中高齢者に歯周病が非常に多いというのも、この習慣の違いを考えれば容易に理解できる。
またニューヨークのマンハッタンでは、親の99・9%は子どもの歯の矯正に積極的だという。確かにここで暮らしていると歯に矯正器具を付けている人を目にするのは日常茶飯事だ。美しい歯で笑う「ウイニングスマイル」は自信の現れで、人生をポジティブに生きていくひとつの大きな要因になると考えられているからだ。
私たちも半年ごとにかかりつけの歯医者に会いに出掛けるという習慣を身につけ、本当の意味でアメリカナイズされたいものだ。
ウイニングスマイルを追い求めるチャレンジャー
シャング先生をあ・うんの呼吸でサポートしているのは、日本でも歯科衛生士として経験を積んだスタッフだ。明るくて大らかな先生は、実は「いい加減な仕事ができない完璧主義でチャレンジャー」なのだという。「ほかの歯科医が治すことのできなかった患者さんは、どなたでもウエルカムよ!」と言う先生を横目に、「ねっ、(チャレンジャー)でしょ?」とスタッフが笑った。
■問い合わせ
◎Millennium Dental
2 W 45th St, Suite 1600(Corner of 5th Ave), NYC
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月~金:9am~6pm
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