ウエストチェスターで日本人の駐在員家族の信頼を得ていたドクターが、半年前からマンハッタンで診療を始めた。場所はマンハッタンのどまんなか、ヘラルドスクエア。都合の良い時間をインターネットで予約することができる、完全予約制。これは、毎日マンハッタンで忙しく働く企業戦士にとって朗報である。今回は、そんな「アラ・メディカルセンター」を紹介する。
ウォールストリートで働く人たちが通うドクター
34丁目で地下鉄を降りると、そこはコリアンタウンだ。駅からほど近いビルの2階に、アラ・メディカルセンターはある。
同センターのスーグック・リー先生は、ウエストチェスターでは日本人駐在員家族のファミリードクターとして、小さな子どもも含め多くの患者を診て来た。患者の実に95%は、日本人であったという。
現在の場所に移ってからは、患者の90%が米国人。「ニューヨークで最も忙しい」と言われるウォールストリートで働く男性や、近くの有名百貨店メイシーズで働く女性がその大半だ。インターネットで予約ができる完全予約制のスタイルと、会社が加入している保険のほとんどが使える安心感がここを訪れるきっかけのようだ。そして訪れた患者の誰もが、リー先生の穏やかだが頼もしい人柄とプロフェッショナルな診断・治療に信頼を寄せ、足繁く通うこととなるのだ。
ナチュラルトリートメントや電磁気による治療
忙しいビジネスマンが訴える症状には、長時間同じ姿勢でのデスクワークが原因となる腰や背中の痛み、日本と米国など環境の異なる場所を行き来し仕事をすることによる倦怠感や風邪、皮膚病などが多いと、リー先生は言う。
腰や背中の痛み・疲れなどに関しては、同センターではドイツで開発された「エレクトロマグネティック」と呼ばれる電磁気による治療を導入。コンパクトな機械を患部に当てるだけで、磁気エネルギーが身体の微妙なバランスを整え、細胞や臓器を正しい状態へと戻してくれる最新の技術だ。2~3回続けるだけで効果が実感できるという。
またリー先生は、大量の薬を処方するのではなく、患者の症状や生活習慣をよく観察し、ビタミン、プロテイン、アミノ酸といったナチュラルトリートメントをメインに、フィジカルセラピー(理学療法=体操のような簡単な運動、マッサージ、電気刺激、温熱などの物理的手段を使い、運動機能の回復を促す)も取り入れている。
同センターは待合室をはじめ至るところに木がふんだんに使われ、アジアを感じさせるテイストに溢れている。リー先生は米国で教育を受けており、アジアと米国の良い部分を両方併せ持っている点が、このドクターとクリニックの良さであり、強みであると言える。
その人の人生を取り戻すそれこそが治療であり喜び
リー先生は明るく朗らか、それでいてその語り口は実に穏やかで落ち着いている。患者をまっすぐに見つめ、じっくりと耳を傾け、丁寧に話してくれるので、ビジネスマンの男性はもちろん、婦人病に悩む女性患者からの信頼も厚い。
がんセンターでトレーニングを受けた知識と経験もあり、これまでに2人の患者からがんを見つけ、米国でどのような治療を受けるべきか、日本に帰国した方がよいのか|といった相談にも乗って来た。
リー先生にとっての喜びは、「come back to the life(その人の人生に戻してあげること)」なのだという。リー先生はきょうも病気と立ち向かい、また病気になりにくい身体づくりや予防に心を砕き、穏やかな眼差しで患者の話に耳を傾けているー。
■問い合わせ
◎ARA MEDICAL CENTER
12 W 32nd St, 2Fl, New York, NYC(bet 5th Ave & Broadway)
212-574-4901(日本語専用)
aramedicalcenter@gmail.com(日本語可)
www.aramedicalcenter.com
親身になってくれる日本人スタッフ三浦さんに気軽に問い合わせを!■診療内容
一般診療(家庭医学・内科・婦人科・小児科・皮膚科)/各種予防接種・定期検診