レインボーカラーに包まれた一日
マンハッタン区の5番街で6月30日、「プライド・マーチ(通称ゲイ・パレード)」が行われた。例年25万人以上がパレードに参加、35万人以上の見物客が沿道を埋め尽くすと言われ、ことしも街はレインボーカラー一色となった。
正午に36丁目を出発したパレードは5番街を南下、8丁目で折れ、同性愛者の聖地と言われているクリストファー通りを抜け、グリニッジ通りまでを練り歩いた。同日は、ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモ氏や次期ニューヨーク市長選挙への出馬を表明しているアンソニー・ウィーナー氏も参加した。
2011年にニューヨーク州に同性婚の合法化をもたらしたクオモ知事には沿道から次々に「サンキュー、クオモ!」の声が飛ぶ一方で、わいせつ事件がきっかけで議員を辞職しながらも、民主党の最有力候補とされているウィーナー氏には厳しい野次が浴びせられた。
パレードはクリストファー通りに近づくにつれ、沿道からは「うおーっ」という地響きのような歓声が上がり、同地へ到着した際の熱気は最高潮に達した。
パレード参加者は歌ったり、踊ったり、叫んだりしながら「自分らしく生きる」ということを身体いっぱいで表現し、さかんに拍手を浴びていた。
夕方まで続いたパレード後も、市内各所では盛大なパーティーが繰り広げられ、ニューヨークのシンボルであるエンパイアステートビルはレインボーカラーに輝いていた。
プライド・マーチは数あるパレードの中でも最もニューヨークらしいものの一つと言われ、同性愛者の権利向上と理解を訴えるため、毎年6月最後の日曜日に行われている。