日常的な日焼け止めの塗布が、肌の老化防止に役立つことがこのほど、オーストラリアで行われた研究により判明した。
紫外線がしわなど皮膚の老化現象を引き起こすことは知られているが、この研究では、海水浴やプールといった特定の場面だけでなく、日常的な生活の中での日焼け止めの使用効果について調べられた。
実験では、被験者の手の甲の型を取り、時間の経過とともに増えるしわを観察した。その結果、4年半にわたってほぼ毎日日焼け止めを塗布した人は、特定の時だけ塗布した人と比べて、日光による肌の老化が24%軽減されたことが分かった。またこの効果は、被験者の年齢に関係なく確認された。
専門家によれば、このような効果は美容目的だけでなく、長期的な皮膚がんのリスク低減にも役立つという。日焼けはメラノーマ(黒色腫)など深刻な皮膚がんの原因となり、特に子どもはそのリスクが高い。
さらに、普段の生活では意識されないことが多いが、紫外線によるダメージは蓄積されるため、たとえ1日15分日光を浴びるだけでも長期的に見れば深刻な事態につながる可能性もある。このため、1年で1本以上を使い切ることを目安に、日光にさらされがちな顔、手の甲、首やデコルテなどを中心に日常的に塗布することが望ましいという。