民家の壁から白骨遺体 30年前に行方不明の女性と判明

 ニューヨーク州ダッチェス郡ポキプシーの解体中の民家から女性の白骨遺体が発見され、同郡の検死官は1日、遺体はこの家の住人で30年前に行方不明となっていたジョアン・ニコルスさん(当時55歳)のものであることを歯科記録から確認したと発表した。頭部には鈍器で強く殴られたような外傷が見つかったため、他殺の可能性が高い。
 小学校教師だったジョアンさんは1985年12月21日、予約した美容院に現れなったため、友人により失踪届が出されていた。夫のジェームズさんは当時、最後に妻を見たのはその日の朝、出勤する前だったと警察に話している。
 近隣住民によると、ジェームズさんは昨年12月に82歳で病死。生前は自宅周辺にごみをため込む習癖があることで知られており、家の中もごみが溢れていたため、本人は車の中で生活していたと報告されている。
 ジョアンさんの失踪後、自宅のコンピューターにメモが残されているのをジェームズさんが発見したが、当時の警察の調べでは遺書と思われる内容ではなかったとされている。またジェームズさんは、失踪後の24日朝にジョアンさんから電話があり、どこにいるのか尋ねたら電話は切れた、と地元新聞への取材に対して話していた。
 最終的に、当時の警察は事件性がないと判断したが、近隣住民は奇妙な行動を取る夫のジェームズさんに、その後も疑いの目を向けていたと話している。
 検死の結果を受け、地元警察は事件の解明を続けると発表した。